クレアチンは、アスリートから一般ユーザーまで幅広く利用が可能な成分で、サプリメントやプロテインなどの製品に配合されています。
また、ナチュラル メディシン データベースでの有効性レベルは③となっています。
クレアチン(N-(Aminoiminomethyl)-Nmethyl glycine)は肝臓、腎臓、および膵臓で産生され、
筋肉で一般的に用いられる重要なエネルギーを生成するアミノ酸ベースの代謝物質です。
平均的な成人が体内に貯蔵できるクレアチンの量は120〜140gで、
体内のクレアチンのほとんどが骨格筋(95%、主にII型速筋線維内)に貯蔵され、
残り5%が脳、心臓、肝臓、腎臓、肺、脾臓に貯蔵されているとされています。
また、骨格筋に限らず脳細胞も心筋細胞もATPがないと活動することができません。
ATPはリン酸が3つ繋がった構造をしており、これらリン酸とリン酸のつなぎ目にエネルギーが蓄えられていて、
そのつなぎ目が切れることでエネルギーを素早く、簡単に利用することが可能になっています。
ATPは蓄えられたエネルギーが運動に使われると、その後ADPという物質になります。
ATPはその貯蔵量が限られているため、ATPが無くならないように常に再合成する必要があります。
ATPを再合成するということは、ADPをATPに戻すということであり、それは切れてしまったリン酸を再びつなぐことを意味します。
この3種類の中でもっとも早く利用できる方法はクレアチンリン酸に蓄えられたエネルギーをもらう方法です。
クレアチンリン酸は、クレアチンにリン酸が1つだけつながった構造をしていて、
それを切り離すことによって、ADPにリン酸を引き渡しATPが再合成されます。
身体的機能を向上させる目的で使用する場合、通常は1日20gを5日間摂取した後※1、
その後は1日5gを摂取します。※2
※1 が一般的にローディング期間、※2 がメンテナンス期間と呼ばれています。
この間、1日1.8Lの水を飲むことが推奨されており、
人によっては大量のクレアチンと水の影響を受けて、胃痛や下痢の症状が出る場合があります。
そのため、トレーニングのパフォーマンスに影響が出ることを懸念して摂取を控えるアスリートも多くいます。
また、1日20gという量は、女性、シニア、トレーニング初級者にとっては、非現実的で精神的なストレスを感じる量であり、
残念ながらこれらのユーザーからクレアチンから遠ざける要因のひとつにもなっています。